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ミガ木を掛けて18 [道具]

鉋の台直しには色々な方法が有ると思うが自分流で二丁の鉋を調整した。
元々が一丁の中仕上げ鉋の埋め木と台直しの積りが序でに豆鉋の台直しもした。

その前に少し減って凹みの出た砥石を平らに研磨して夫々の刃を研ぎ直しそれから台直し。
砥石も鉋台も平らにする為の専用のカラトギペーパーが有る。
専門校へ通学中に仲間から仲介して貰った厚板ガラスに、砥石用、木材用のカラトギペーパーを夫々貼り付けて台を付けたものでとても重宝している。

鉋台を調整する(逃がしを削る)為の台直し鉋が有り、台直し鉋も台直しをすると思うと可笑しくなる。
砥石、鉋台、鉋刃、研磨カラトギ、どれかを使いっ放しにして調整を怠ると巧い鉋掛けが出来ない。
横着者を自負していても、刃ものと共に他の道具類も手入れは努めてやらざるを得ない。

やる事が一杯有るのに鉋でとんだ道草を食って仕舞った(*^_^*)

鉋3 完
3カンナ.JPG
刃口のスキマ
中仕上げ鉋の刃とこっぱ返しのスキマが埋め木に依って1ミリくらいになり削り具合もいい
問題は埋め木の耐久性だが両端をきつく嵌め込んで有るので当分は持つと思う

3カンナa.JPG
台直し
豆鉋、埋め木をした中仕上げ鉋、右は横にした台直し鉋
台直し鉋は面が平らで減ってはいなかったのでそれを使って他の二丁の面逃がしを削った

ミガ木を掛けて17 [道具]

鉋の扱いや調整方法は専門校でしっかり習ったので全くのシロウトでもない。
習う前と後では鉋掛けの技術は格段に上がった。
何も知らず刃の出し入れをそれも適当にやっていた時とは削り具合も仕上がりも月とスッポン。

刃の切れと刃先をどのくらい出すのかも大切だが、肝心なのは台に有るとも言える。
鉋はどんな名人が使っても台がすり減って巾の真ん中辺りが凹んで仕舞う。
更に台面全体が摩耗して鉋刃の微妙な調整が出来なくなる。

台面の頭の方は刃口より僅かに低く、刃口から台尻に掛けては中間を逃がしで凹ませて有る。
台がしっかり調整して有ればシロウトでもかなりきれいに削れるが、 このバランスが崩れると例え名人が使っても巧く削れない。

それ程に大切な鉋台は拙いウデでもきれいに削れる様に台直しをする必要がある。
刃を研ぐと共に裏金も時々研ぎ、砥石に至っては使って減るよりも平らに研磨して減る方が多い。
鉋台も早目早目に手入れをすれば鉋掛けが一段と巧く出来る。

台が減って刃口が広がったのを埋め木して直したのを見た事は有るがその方法は簡単では無い。
それを得意の?手抜きでやって見るが果たして真ともに出来るかどうかは心許無い!(^^)!

鉋2
2カンナ2.JPG
口埋め
黒檀の4ミリ厚木片を刃口の長さに叩き込む程に固く合わせ鉋刃の向かい側のこっぱ返しに付ける
口埋めの本当は鉋台にアリ溝(断面が台形)で埋め込むがそこ迄は出来ないので簡易方法にする

2カンナ2a.JPG
埋め木の接着
木工ボンドとハタガネで圧着
埋め木は刃口の長さ一杯に叩いて嵌めたので多分剥がれないと思うが自信は無い

ミガ木を掛けて16 [道具]

道具と工具の区別は曖昧で木工用具にはどちらとも呼べるものも有る。
大工道具と言うくらいだから木工のもの作りに使う用具は主に道具になるのだろうか。

舞台道具の大きな木箱を作る時に枠を削ったりして鉋をよく使った。
普段は工房の自動カンナ盤を使うので家で鉋を掛ける事は滅多に無い。
処が、何丁もの鉋の内久し振りに使った中仕上げ鉋は台が減って随分と刃口が広がっていた。

何丁か持っている鉋も案外同じのを使うので台直しをしたりして他のよりも消耗する。
鉋刃もそれを研ぐ砥石も使った分手入れは頻繁にやるがその分台も比例して調整が必要になる。
鉋の台は真っ平らで有ると同時に逃がしも付けて有り、よく減るので時々は手直しが要る。

使い続けて刃口の広くなった鉋は使い難いのでこの際台直しをして見たい。


1カンナ1.JPG
二丁
使い込んだ中仕上げ鉋とあまり使っていない仕上げ鉋
つい同じ鉋ばかりで削っては台直しをするので全体が薄くなった分刃口が広がり使い難くなった

1カンナa.jpg
刃口
刃先の出る台の開口部を刃口、刃の向かい側をこっぱ返しと言う
使い込んですり減った台を平ら直す度に刃口が広がって鉋クズが当るこっぱ返しが離れて仕舞う
そうなると刃が食い込んで削り面が粗くなって来る